2016年 12月 03日 ( 1 )

日本画に戻ってみた

学生時代から日本画を描き続けてきたのですが、数年前に日本画をやめたくなってやめました。

美大を卒業するとき、日本画を描き続けるという道を選んだのは35人のクラスの中でほんの数名で、ほとんどの人が学校を卒業すると同時に日本画をやめたのでした。そういうクラスメートを見て「なぜ?」と思ったのですが、おそらくみんな絵描きにはなりたくなかったのでしょう。

そんな絵描きの道を進んだ数名の中の何人かはいわゆる日本画の画壇の中で絵を売るということを始めました。私には日本画の画壇で絵を売るということに嫌悪感しか感じられず、クラスメートにも日本画にも嫌気がさしたのです。それとほぼ同じころ、日本画以外の画材を使っている絵描きの友人ができました。一緒にグループ展もしました。そんな人たちに触発されて日本画以外の画材を使ってみたいという気持ちがわきました。

水彩絵の具を使ってみたり、木炭や鉛筆やペンでドローイング、最近ではアクリル絵具をペインティングナイフで描くということをしてきたこの数年。何回か個展をしましたが結果は出ませんでした。今、思っているのは私にとって簡便な材料は簡便な結果しか生まないということです。アクリル絵具を使って描くと、技術のない私でもはっきりくっきりした力のある表現ができると最初は感じて「これだ!」と思ったのですが、アクリル絵具で描いた絵をしばらく眺めながら暮らしていたら、やっぱりこれはビニールの膜だなと思わざるを得ませんでした。

岩絵具だって今は工場で作られているんだし、伝統と言ってもどこからが伝統なのかもよくわからないことです。でも現代の中でこそ素材に息づくものの大切さを求めている人もいるのだということを感じます。私がいろいろ不満を感じながら続けてきた日本画の技法というものは今となっては自分の宝なのかもしれないと思うようになったのです。

あいかわらず岩絵具の扱いは難しいですが、再チャレンジします。

f0378473_13113720.jpg


[PR]
by yab1610 | 2016-12-03 13:13 | 考えたこと | Comments(0)

横浜のまちの片隅の日常のあれこれ


by yab1610
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31